ふたたびブログ

いろんなものを書きます

雨の夜の日記:積読をリセットしたほうがいい

と、ある人に言われたことがあるのを思い出した。 これだけで「なんてことを」「積読は熟成してこそ意味がある」と、咄嗟にムムム……みたいな気持ちになる人はいるだろうし私もそう思う。ただこれは、私に対して「あなたという人の性質を鑑みるにそのほうが良…

虫も居所を選びたい:ツイッターがあれで困る

私の中に居るだなんていうのはさぞかしいや~な思いがすることだろう。ぎょう虫検査って、今はもうやっていないのだったかしら。私が小学校の頃は年に1回、色付きのフィルムが真ん中に貼られた、掌に乗るくらいのサイズの紙が配られて、家に帰って肛門に押し…

誰も私の前を歩いてくれない

私は別段、どこかの名誉教授さんのフォロワーでもなんでもないのだが、参照先がないというのは何事も苦しいもので、「こういう風に生きている人もいるよ」というモデルケースで、私の欲しいものが私の近くにはちっともない。しかし今更、私は、今まで「一人…

曇りの日の日記:お洒落をして映画館へゆく

トップスはお気に入りの黒いニット、二年ほど前に予算オーバーの一目惚れ。シルエットが美しいのに、一度自宅で洗ったら若干縮んだので二度と同じ轍は踏むまいという教訓とともにある。春になったらクリーニングへ。 ボトムスには母のお下がり、の丈を切って…

結局わたしのような半端者は死にたがり続けるのにも飽きてしまうのだった。

年末からしばらくタイトルを「もしもピアノが弾けたなら」のもじりシリーズで続けていたのだがこれも飽きてきたので打ち切りである。 おそらくまた性懲りもなく死にたい気持ちになる日はあり、食事を取らなくなり風呂に入らなくなり顔を洗わなくなり布団を出…

もしも今年を越せるなら

思いのすべてを筆に乗せ 紙に印刷するだろう 12月に31回更新すると言ったな!あれは!嘘になった!さすがに今から10回以上更新はできないので来年から本気出す。今年の終わりに言い訳を置いておくことにしよう、仕事と仕事じゃない仕事とプライベートがすべ…

もしも叱られないのなら

思う存分すきなもの 食べ散らかして残すだろう あれもこれも食べたがっては結局飽きるか、お腹がいっぱいになって叱られる子どもだったので、そのうち「途中で飽きるんじゃないの?って言われるんじゃないか」「飽きたら叱られるんじゃないか」「残したら怒…

もしも逃げてもいいのなら

重いものすべてを投げ捨て 四国あたりへ飛ぶだろう 香川へ行ってみたい。国内でどこかへ旅行に行くのなら、香川でうどんを食べるか、金沢の兼六園を訪れるか、だと思っている。鎌倉もいいな。沖縄も行ってみたい。実際のところ、あまり遠くへ出たことがない…

もしもピアノを習うなら

思いのほか手が小さくて 小指を攣ることだろう 実家の母がピアノを習っている。おとなのピアノ教室というやつである。いや教室にはちびっ子から母より年上の方までいらっしゃるのだが、ようは、「この歳になって新たに何かを始めてみたいなと思って」という…

ひとの多い息のしやすさと、ひとの少ない息のしやすさと。

諸用で地元に帰ってきている。 明日にはまた一人暮らしのアパートへ戻らなければならないが、地元のいいところと言ったら人が少ないことである。土曜の昼の駅前だというのにこんなに歩きやすかったかしらという人出のなさだった。感染症のこともあるので単純…

気配は欲しいが曲は辛い

少し前まで在宅勤務中のBGMをラジオにしていた、これはオフィス出勤時となるべく環境を同じにしようと思ってのことだったのだが、近頃は趣向を変えてAmazonミュージックで「仕事がはかどるプレイリスト」みたいなものを流している。 というのもラジオという…

健全も不健全も健全な肉体に宿る

私はわりと、四六時中妙なことを考えていておかしな方向からトンチキな発想をひゅーん!と投げ込むタイプ、になると思うのだが(同じことをやっていると飽きるとも言う)、それでもアイディアの出ないときは出ないのだなと思う昨今である。 出ないときに出な…

雨だった日の日記:なにもない日の地元

盆と正月に帰省するのがせいぜいだと仮定すると、私が行き会う日の地元は常にどこか浮き足立っていることになる。大した催しもない時節に実家へ帰るのはずいぶんと久方ぶりだった。しとしとと雨の降りしきる住宅街は、何の変哲もないおかげで息がしやすい。…

一日一度と二日に二度は違うんだよ

違うんだけれど「12月に31回更新すればよい」ことにしたので、よいのです。つまりこれは12月5日の日記です。 私は友人の誕生日を覚えるのが非常に苦手なのですが、一方で、創作上のキャラクターの誕生日だけはなぜか妙に覚えていられるという性質を持ち合わ…

「買ってよかったもの」といふエントリーを書いてみんとて書くなり

今週のお題「買ってよかった2022」 毎年この時期になると「何かあったような気がするけどアレを買ったのは去年だったかな」と思い、結局それらしき記事を書かないままに終わるのですが、一度は書いてみようと思いまして書いてみるものです。 今年から在宅勤…

誰かのためのリソースが割けない

「12月に毎日更新する」を「12月に31記事を投稿する」と読みかえることにしたので、これは12/3の分にあたる。 *** 世に言う「マッチングアプリ」というものに登録をしてみた。一人で暮らすことのリスクに嫌気が差したからだ。顔写真はあとで登録すること…

せめて「咀嚼」をしていたい

毎日更新を今月の目標に掲げた。2日目で更新が途切れた。ひどい話である。師走ともなれば割と誰でも忙しいが、誰も彼も忙しさの許容量が同じではない。困った話である。 このところ、不摂生を地で行く暮らしを送っている。 不摂生と言われたときに、「すごく…

せめても攻めても毎日なにかを

ちかごろは自分を責めてばかりいます。 自責の念に駆られすぎるのもよくなかろう、と思うと今度は他責の念に駆られます。他責の念に駆られる己を恥じて自己嫌悪に陥ります。困った困った。無限ループです。 それはそれとして、日記を書きます。 今朝は早い時…

近ごろ短歌をよんでいます

「詠んでいます」と書くのが気はずかしくて、思わず平仮名にしてしまいましたが、よんでみています。概ね毎日~たまに休む日もあるけれど~というペースです。 『うたよみん』というアプリで、入力して、短冊の色やフォントを指定して、ツイッターにも連携す…

雨らしき日の日記:むしょうに珈琲が飲みたい

これは非常に個人的なことで、地元には戻るまいと(ふらりと様子を見に行くのはいざ知らず、住処を移すことはあるまいと)思って出て来たつもりなのですが、なぜかふと、いつか戻るのだろうなと確信めいたものを覚えた今日でした。 あの街には愛したものがた…

こどもはアイドルで天使でこども

帰省をしている。 正月以来の帰省だが、引き続き友人と飲み歩けもしない今回の主たる目的は、甥っ子に会うことである。甥っ子は春に生まれたばかりだ。私の弟夫婦に生まれた、私の両親にとっては初孫にあたる、しっかりとした体重の子である。私がご対面叶わ…

雨の日記:定年後の父に会うのが怖い

雨がしとしとと降り続いている。 梅雨というやつは明けたのか、明けていないのか、はたまた明けたフリでもしているのか、よくわからないやつだ。毎年のことなのだろうが、毎年そう思う。 この夏は実家に帰りたいと思っている。 転職をしたら夏休みが1週間も…

置き去りの私とシーンの明日とゆりかごのユーミン

恥ずかしながらと言うべきであろう、もう10年以上は音楽シーンに対する認識がアップデートされていない。元来、あまり流行に明るくもなく飛びつきもせず追いかけることには引っ込み思案でそのくせ、運命的に出会ったものにだけとことんハマる、別に音楽フリ…

薄曇りの空が、剥いだスルメイカの皮に見えたので

ふと、海沿いの曾祖母の家で食べたイカの刺身のことを、懐かしく惜しく思った。 曾祖母のことは嫌いではない。 この曾祖母は漁港の近い集落に、私が物心ついた時にはもう長く一人で暮らしていて、なんでも一人でやる人だった。曽祖父にあたる人は戦争に行っ…

「五月の星々」佳作に選んでいただきました

140字小説のコンテスト「五月の星々」にて、佳作に選んでいただきました。 コンテストの詳細と受賞作はこちら。 note.com 先週きゅうにリプライ欄へ通知が来ていてびっくりしたら、「予選通過のお知らせ」だったもので、そこから週末の結果発表までどきどき…

誰かが泣きじゃくってくれたら私の心も軽いのに/『宝石の国』感想

例に漏れずというやつで市川春子先生『宝石の国』を一万分の無料公開に乗じて一気読みした。最新話(アフタヌーン最新号に掲載の九十六話)も購入して拝読した。 comic-days.com ※サイトだと八十八話までしか読めないが、アプリからだと(おそらく初回使用で…

苺のケーキが少ない理由/100歳で死んだ嫌いな女について

私の生涯でもっとも嫌いな女こと100歳の寿命で死んだ祖母は、クリスマスケーキの苺を「ハウス栽培でしょう」といって疎ましがった。今ではナンセンスである。当時からまったくナンセンスであった。 かつては自分も畑をやっていた(どの程度の一般的な言い回…

だれもころしたくはないのに

息をしているということは、常にだれかをころすことなのかもしれない。 溜め息を漏らすのも億劫そうに、白樺の枝のような指がティースプーンをくるり。四角い砂糖が溶けた。 私はおそらく思想がいささか、他人よりも過激なのだろう。私にそんなつもりはない…

食べたら出して読んだら書いて

一時期はnoteを毎日毎朝どんなに短くとも更新するように努めていた。それはそれで、楽しかったが、冬の寒さと仕事のストレスが相まって結局やめてしまった。いや、寒さも仕事も言い訳でサボり癖が出ただけといえば、それまでだし、それだけなのだと思う。毎…

書くことを指してすきだというときの範囲

少し前から広義の意味で「書く」ことを仕事とさせてもらっている。 大袈裟に聴こえてほしくはないので補足すると、広い意味での広告業の端っこのほうに社員としての籍をいただいた、という話である。 朝も昼も夜も書くことを考える生活を送っているのだが、…